今回のテーマは、コルク。DIYに利用している方もいれば、生産者名が刻まれていることから、それらをコレクションしている方などもおり、ただの“フタ”ではない、ある意味で資産価値のあるアイテムとして好まれています。

そんなコルクなのですが、普通のワインとシャンパンで違うということをご存知だったでしょうか?ここでは、ワインとシャンパンのコルクの違いについて紹介していきますね!

シャンパンとワインのコルク栓は製造法が違う

根本的に、一般的なスティルワインとシャンパン用のコルクは製造方法から違ってきます。
シャンパンのコルクとワインのコルクに違いは、簡単にいうと三層構造になっているか否か、というところです。

ワインのコルク栓の場合

まず、コルクはコルク樫の木材を切り抜いて造られます。
ワインのコルクの場合、お馴染みの円柱状にひとつひとつ切り抜きしており、それらを整形したりワインに合うように造られて行きます。


引用:http://www.bourgognissimo.com/Bourgogne/1ARTL/BR_055_2.htm

シャンパンのコルク栓の場合

しかし、シャンパン用のコルクの場合、円柱状のコルクではなく、層に重ねながら造られています。
シャンパンはじめスパークリングワインの特徴は、液中に炭酸ガスが溶解していて、それが空気に触れると一気にガス圧が上がっていき、炭酸ガスが中空に抜けようと吹き出して行きます。つまり、その圧に耐えられるようなコルクであること、さらに酸素を透過させないコルクでないと、打栓した際に数分でスポンっと抜けてしまうわけですね。

まず、液体と接触する部分は厚みの無いかなり頑丈な樹皮が使用されます。そして、コルクが細かくなったものをチップとして固めたもの、薄く切り抜かれたものを張り付けていくことでシャンパン用のコルクが造られているのです。

ちなみに、シャンパンのコルクを抜栓してみると、キノコのような独特の形状をしていることがわかります。しかしシャンパンのコルク製造では、打栓をする際には実は円柱形で、あのキノコのカタチをしていません。それを、打栓機で打ち込んで行くことでああいったカタチになる、ということなのです。


引用:http://www.bourgognissimo.com/Bourgogne/1ARTL/BR_055_2.htm

高級なシャンパンほどコルクの先端が細くなる

コルクにこだわっている生産者は多いですが、高級シャンパンの場合はコルクの形状から違いが出てくるのでしょうか?
高級シャンパンの場合、コルクの先端が細くなっていくということが言われています。普通、コルクの先端が細いなんて欠陥があるようなコルクな気がしてしまいますが、実はその逆なんです!

例えば、末広がりになっているコルクの場合は、ノン・ヴィンと呼ばれているスタンダードなシャンパンに使用されています。
ワイン法によって、最低15ヶ月以上の熟成が義務づけられているもので、これはこれで素晴らしいクオリティなのですが、その上のレベルになると熟成期間がぐっと長くなります。

ヴィンテージを入れたミレジメシャンパンは最低でも3年、さらにプレステージシャンパンとなれば5年から10年とその熟成期間がどんどん長くなっています。
つまり、熟成が長ければ長いほど、”ガス圧にコルクが耐え続けている”ということになります。あの、吹き出すシャンパンのガス圧に耐え続ける、というのも辛いですよね。

打栓されたばかりというのはかなり細い状態ですが、その期間が長ければ長いほど簡単には戻らず、先端が細いままになってしまうのです。高級シャンパンなのか否か、というのはコルクを見ただけでもわかるわけです。面白いですよね!

シャンパンとワインはコルクだけでなくボトルの形も違う

一般的なワイン瓶でシャンパンを造ると、どういったことが起こるでしょうか?恐らく、真面目に造っている生産者であれば、途中で瓶が破裂してしまうでしょう。

アルコール発酵は普通、ステンレスタンクや樽内で行われていますが、シャンパンの場合は瓶内二次発酵ということで、瓶の中で二次発酵が行われます。
ブレンドして瓶内熟成がスタートしますが、この時にショ糖と酵母を入れて二次発酵をさせます。アルコール発酵とは、酵母が糖分をアルコールと二酸化炭素を生成する現象です。

つまり、この二次発酵次に発生した炭酸ガスを残しておき、液中に溶解させるためスパークリングという状態になるわけです。

しかし、そのガス圧が高くなれば当然、瓶には負担がかかります。特にシャンパンは高級なアイテムとして知られていますし、ガス圧が6気圧以上とかなり強く、ある意味危険です。一般的なワインボトルのような薄めのガラス瓶に入れてしまうと、破裂してしまうことがあるのです。

もちろん、市販されている状態でも温度が高まったり、振動でそういったことが起こる可能性は大いに考えられます。そのため、シャンパンはやや厚みがあり、重たい重厚なボトルに充填されているんですね!高級感があるけれども、重いと文句を言わず、その理屈をしっかりと理解しておきましょう!